カンボジアとの特定技能に関する協力覚書について

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在留資格「特定技能」が創設され、日本と各国では随時協力覚書が作成されています。

そこで、今回はカンボジアとの「特定技能」に関する協力覚書について考えていきます。

皆様の参考になれば幸いです。

「特定技能」ビザ全般については以下の記事で解説をしています。↓
外国人の「特定技能」の在留資格について徹底解説します!

カンボジアとの協力覚書の目的

カンボジアとの協力覚書の目的

カンボジアとの二国間の協力覚書は、他の「特定技能」の覚書と同様に、

「特定技能外国人の円滑かつ適正な送出し・受入れの確保(特に、 悪質な仲介機関の排除)並びに特定技能外国人の送出し・受入れ及び日本国での在 留に関する問題の解決のための情報連携の基本的枠組みを定めることにより、カンボジアから日本国への特定技能外国人の送出し及び受入れの円滑かつ適正な推進 を通じて特定技能外国人を保護するとともに、本制度の適正な運用のための協力を通じて両国の相互の利益を強化すること」を目的としています。

その他、在留資格「特定技能」に関して、他の国との二国間協力覚書については、以下で解説しています。↓
特定技能に関する二国間の協力覚書の記事一覧

日本とカンボジアとの連絡窓口について

日本とカンボジアとの連絡窓口について

日本とカンボジアとの間でこの協力覚書に基づく協力を効果的に実施するために、両国の連絡窓口を指定しています。

日本の連絡窓口

・出入国在留管理庁在留管理支援部在留管理課

出入国在留管理庁については、以下の記事で解説をしています。↓
出入国在留管理庁について

カンボジアの連絡窓口

・MoLVT 労働総局第三外国雇用課

上記の場所を連絡窓口として指定しています。

日本側の約束について

日本側の約束について

日本とカンボジアとの「特定技能」に関する協力覚書では、日本とカンボジアとの間で約束を取り交わしています。

日本側の約束については以下のように作成されています。

日本の省庁の約束

1、MoLVT が発行した証明書を有する特定技能外国人候補者に関するカンボジアの 国内規則に従って必要な手続を行ったカンボジアからの特定技能外国人のみ を受け入れること。

2、MoLVT から認定送出機関に関する情報を受領した場合には、当該情報を日本国において公表すること。

3、MoLVT から海外雇用サービスを提供する認定送出機関の認定取消しの情報を受領した場合には、当該情報を日本国において公表すること。

4、受入機関又は登録支援機関に対して行政措置をとった場合には、MoLVT に対してそのような命令を通報すること及び登録支援機関一覧を MoLVT と共有すること。

5、カンボジアからの特定技能外国人の受入れに関する照会を MoLVT から受けた場合には、必要な情報を提供すること。

上記の約束をカンボジアとの間で取り交わしています。

カンボジア側の約束について

カンボジア側の約束について

日本側の約束については上述したとおりですが、カンボジア側の約束は以下のように作成されています。

カンボジア(MoLVT )の約束

1、特定技能外国人を送り出す意図を有するカンボジアの送出機関であって、海外雇用サービスを提供する認定基準を満たすもの を認定すること及び認定送出機関の名称その他の情報を公表すること。

また、認定送出機関の情報を日本の省庁に提供すること。

2、カンボジアの認定送出機関を通じた特定技能外国人のみを送り出すこと。

3、カンボジアの国内規則に従って必要な手続を行ったカンボジアにおける特定技能外国人の候補者に対して証明書を発行すること。

4、認定送出機関に対し、カンボジアの特定技能外国人を適切な方法で選定し、及び送り出すために指導を行うこと。

また、認定送出機関が認定基準を満たさな くなったと認める場合には、認定を取り消し、その結果を日本の省庁に通報すること。

5、認定送出機関が認定基準に適合しない活動その他の適切でない活動を行ったと思われる旨の通報を日本の省庁から受けた場合には、問題となっている当該送出機関を調査し、当該送出機関に対して必要な指導及び監督を行い、その結果を日本の省庁へ提供すること。

6、日本の省庁から、受入機関に対して発出した改善命令又は登録支援機関の一覧について情報の提供を受けた場合には、当該情報をカンボジアにおいて公表すること。

7、カンボジアからの特定技能外国人の送出しに関する照会を日本の省庁から受けた場合には、必要な情報を日本の省庁に提供すること。

上記の約束を日本との間で取り交わしています。

その他の協力覚書の内容について

その他の協力覚書の内容について

カンボジアとの協力覚書では、上記の事項以外にも、

・協力の枠組み

・情報連携の基本的枠組み

・技能及び日本語能力の測定試験における協力

などの事項についても規定されています。

まとめ

日本とカンボジアとの「特定技能」に関する協力覚書のまとめ

今回は、日本とカンボジアとの在留資格「特定技能」に関する協力覚書について書いてきました。

協力覚書は、必要に応じて随時修正や補足がされていきますので、今後も最新の情報をしっかりと確認していくことが求められます。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

「特定技能」ビザについて解説した記事一覧は、以下の記事にまとめています。↓
特定技能の在留資格について解説した記事一覧(まとめ)

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