外国人の高度人材ポイント制!高度専門職について徹底解説

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外国人が日本で活動を行うためには、在留資格を取得する必要があります。

在留資格に関する法律は「出入国管理及び難民認定法」で規定されていますが、平成27年の改正によって、新しい在留資格「高度専門職」が創設されました。

「高度専門職」の在留資格を取得するためには、高度人材のポイント制があり、その基準をクリアしなければなりません。

今回は、高度人材ポイント制の「高度専門職」ビザについて書いていきます。

皆様の参考になれば幸いです。

在留資格については以下の記事も参考にしてください。↓
外国人の在留資格制度とは?わかりやすく徹底解説します!

高度専門職ビザで来ている外国人の数は?

高度専門職ビザで来ている外国人の数は?

「高度専門職」ビザについて書いていく前に、年間どれくらいの外国人が高度人材ポイント制を利用して「高度専門職」ビザの認定が降りているのか見ていきます。

2018年6月時点のデータですが、法務省が発表している「高度人材ポイント制の認定件数」は、累計で12945人となっています。

参照:法務省 高度外国人材の受入れ状況等について

高度専門職ビザとは?

高度専門職ビザとは?

「高度専門職」とは、日本の経済社会において、国際競争力の強化等に大きく寄与することになる高度な知識・技術などを有する高度な外国人を受け入れることを目的とした在留資格です。

この「高度専門職」ビザは高度人材ポイント制が採用されており、基準をクリアした外国人には、出入国管理上の優遇措置を受けられることになります。

つまり、「高度専門職」ビザとは、「優れた知識や技術を持っている外国人には、優遇措置を設けるから、日本に来て欲しい。」ということが言えます。

また、「高度専門職」ビザには、「高度専門職1号」「高度専門職2号」にわかれています。

さらに「高度専門職1号」は「高度専門職1号イ」「高度専門職1号ロ」「高度専門職1号ハ」に分類することができます。

高度専門職1号イとは

高度専門職1号イとは、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う研究,研究の指導又は教育をする活動」であるとされています。

上記内容をまとめると、「高度専門職1号イ」は、研究や研究の指導・教育を行う教授などが考えられます。

高度専門職1号ロとは

高度専門職1号ロとは、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動」であるとされています。

例えば、後述する高度人材ポイント制の基準をクリアした、システムエンジニア・プログラム開発者・ソフトウェア開発者などが考えられます。

高度専門職1号ハとは

高度専門職1号ハとは、「本邦の公私の機関において事業の経営を行い又は管理に従事する活動」であるとされています。

例えば、後述する高度人材ポイント制をクリアした、代表取締役・取締役・管理職などが考えられます。

通常は、「経営管理」ビザに該当する外国人であると考えるとわかりやすくなります。

高度人材ポイント制とは?

高度人材ポイント制とは?

高度人材ポイント制とは、高度人材に対するポイント制による出入国管理上の優遇制度、すなわち「ポイント制」という仕組みを通じて、「高度外国人」と認めらた外国人に対して、出入国管理上の優遇措置を講ずることにより、その受入れ促進をしていこうとい制度です。

そのため、「高度専門職」ビザを取得するためには、高度人材ポイント制において70点以上のポイントを獲得する必要があります。

高度人材ポイント制の目的は、「高度外国人材の活動内容を,「高度学術研究活動」,「高度専門・技術活動」,「高度経営・管理活動」の3つに分類し,それぞれの特性に応じて,「学歴」,「職歴」,「年収」などの項目ごとにポイントを設け,ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に,出入国管理上の優遇措置を与えることにより,高度外国人材の我が国への受入れ促進を図ることを目的とする」とされています。

高度人材ポイント制の対象になる外国人は?

高度人材ポイント制の対象になる外国人は?

高度人材ポイント制の対象になる外国人は、就労資格の決定の対象となる範囲の外国人の中で、「学歴」「職歴」「年収」等の項目ごとにポイントを付け、その合計が70点以上に達した外国人が「高度外国人材」と認められることになります。

つまり、就労資格を取得できない外国人や、就労資格に該当する外国人であっても「学歴」「報酬」等の基準を満たさない場合は、対象にはなりません。

高度人材ポイントはどうやって計算する?

高度人材ポイントはどうやって計算する?

高度人材ポイント制で、「高度専門職」ビザを取得するためには、70点以上獲得しなければいけないということは上述した通りです。

以下に高度人材ポイント制でどのように計算をするのか記載していきます。

ポイント計算表

ポイント計算表

ポイント計算表

ポイント表の一覧は、以下の入国管理局のリーフレットで掲載されていますので、ご確認ください。↓
高度人材ポイント制による出入国管理上の優遇制度

高度人材ポイント制の点数加点

高度人材ポイント制の点数は、「学歴」「職歴」「年収」「年齢」「ボーナスポイント」に大きく分けることができます。

学歴について

大学を卒業し、「博士号」「修士号」を取得している外国人は、ポイントを加算することができます。

また、複数の分野において、「博士号」「修士号」または「専門職学位」を有している外国人はさらに加点されます。

職歴について

職歴については、3年以上の経験があればポイントを獲得することができます。

5年・7年と経験が長くなればさらに加点されます。

また、「高度専門・技術分野」「高度経営・管理分野」の場合は、10年以上の経験があるとさらに加点されます。

年収について

「高度専門・技術分野」「高度経営・管理分野」の場合は、年収が300万円以上なければ、「高度専門職」ビザを取得することができないことに注意が必要です。

年収については、「高度学術研究分野」「高度専門・技術分野」については、以下の表に基づいてポイントが加算されます。↓

年収配点表

「高度経営・管理分野」では、年収が1000万円以上からポイントが加算されます。

年齢について

「高度経営・管理分野」では、ポイント加算はありませんが、「高度学術研究分野」「高度専門・技術分野」の場合は、年齢が若いとポイントが高くなります。

その他ボーナスポイントについて

「日本語能力」や「職務に関連する外国の資格」、「成長分野における先端的事業に従事する者」など、上記計算表に該当するものがあれば、ボーナスポイントとして加算することができます。

合格点は70点以上

「高度専門職」ビザを取得するために、上記計算表を利用して、高度人材ポイントが70点以上あれば、「高度専門職」ビザの申請をすることができます。

入国管理局の高度人材ポイント制による出入国管理上の優遇制度から、エクセルで計算できる計算シートが出されていますので、利用してみてください。

ボーナス加点で参考になるサイト一覧

ボーナス加点で参考になるサイト一覧

ボーナス加点で参考になる資料は以下のURLを参考にしてください。↓

イノベーション促進支援措置一覧(法務省告示別表第1及び別表第2をご覧ください。)

外国の資格・表彰等一覧

日本語能力一覧

将来において成長発展が期待される分野の先端的な事業一覧

・法務大臣が告示で定める大学一覧
1、世界大学ランキングに基づき加点対象となる大学
2、スーパーグローバル大学創成支援事業(トップ型)において補助金の交付を受けている大学(文部科学省ホームページにリンクします。)
3、外務省が実施するイノベーティブ・アジア事業において「パートナー校」として指定を受けている大学

イノベーティブ・アジア事業(外務省ホームページにリンクします。)

高度専門職の在留資格を取得するメリットは?

高度専門職の在留資格を取得するメリットは?

「高度専門職」ビザを取得することで、様々な優遇措置を受けることができ、多くのメリットがあります。

以下、出入国管理上受けられる優遇措置を書いていきます。

高度専門職1号の場合

①複合的な在留活動の許容

②「5年」の在留期間の付与

③在留歴に係る永住許可要件の緩和

④配偶者の就労

⑤親の帯同(一定の要件を満たすことが必要。)

⑥家事使用人の帯同(一定の要件を満たすことが必要。)

⑦入国・在留手続きの優先処理

などのメリットがあります。

一定の要件とは?

上記優遇措置の⑤及び⑥の一定の要件について以下に記載していきます。

親の帯同の要件

現行法上、就労を目的とする在留資格では在留する外国人の親の受入れは認めらていません。

しかし、「高度専門職」ビザの場合は、

①高度外国人材又はその配偶者の7歳未満の子(養子を含みます。)を養育する場合
②高度外国人材の妊娠中の配偶者又は妊娠中の高度外国人材本人の介助等を行う場合
については,一定の要件の下で,高度外国人材又はその配偶者の親(養親を含みます。)の入国・在留が認められます。

上記①②の場合は、主な要件として
①高度外国人材の世帯年収※が800万円以上であること
※高度外国人材本人とその配偶者の年収を合算したものをいいます。

②高度外国人材と同居すること

③高度外国人材又はその配偶者のどちらかの親に限ること

上記3つが主な要件になります。

家事使用人の帯同

外国人の家事使用人の雇用は,在留資格「経営・管理」、「法律・会計業務」等で在留する一部の外国人に対してのみ認められていますが、高度外国人材については、一定の要件の下で、外国人の家事使用人を帯同することが認められます。
主な要件としては、
① 外国で雇用していた家事使用人を引き続き雇用する場合の条件(入国帯同型)
・高度外国人材の世帯年収が1,000万円以上あること

・帯同できる家事使用人は1名まで

・家事使用人に対して月額20万円以上の報酬を支払うことを予定していること

・高度外国人材と共に本邦へ入国する場合は,帯同する家事使用人が本邦入国前に1年以上当該高度外国人材に雇用されていた者であること

・高度外国人材が先に本邦に入国する場合は,帯同する家事使用人が本邦入国前に1年以上当該高度外国人材に雇用され,かつ,当該高度外国人材が本邦へ入国後,引き続き当該高度外国人材又は当該高度外国人材が本邦入国前に同居していた親族に雇用されている者であること

・高度外国人材が本邦から出国する場合,共に出国することが予定されていること

② ① 以外の家事使用人を雇用する場合(家庭事情型)
・高度外国人材の世帯年収が1,000万円以上あること

・帯同できる家事使用人は1名まで

・家事使用人に対して月額20万円以上の報酬を支払うことを予定していること

・家庭の事情(申請の時点において,13歳未満の子又は病気等により日常の家事に従事することができない配偶者を有すること)が存在すること

上記2つのパターンが主な要件となっています。

高度専門職2号の場合

a.高度専門職1号の活動と併せてほぼ全ての就労資格の活動を行うことができる。

b.在留期間が無期限となる。

c.上記「高度専門職1号」のメリットで記載した③〜⑥までの優遇措置が受けられる。

などのメリットがあります。

高度人材ポイント制による永住権取得の特例

高度人材ポイント制による永住権取得の特例

永住権を取得するためには、原則10年日本に在留する必要があります。

上述したとおり、高度人材ポイント制のポイント計算を受けて高度人材外国人と認められた外国人には、永住許可要件が緩和されるメリットがあります。

このような緩和措置を「日本版高度外国人材グリーンカード」と言われています。

高度人材ポイントが70点以上ある場合

70点以上の高度人材ポイントで高度外国人材と認められた者について、永住許可に要する在留期間が3年に短縮されます。

高度人材ポイントが80点以上ある場合

高度外国人材の中でも特に高度な人材と認められる者(80点以上のポイントで認められた者)については、永住許可に要する在留期間が大幅に短縮され、1年とされます。

永住許可申請に要する在留期間の短縮及びポイント加算措置の追加について

<参照:法務省 高度人材ポイント制の見直しから>

高度人材外国人を雇用した時は外国人雇用状況の届出も

高度人材外国人を雇用した時は外国人雇用状況の届出も

外国人を雇用した場合は、「高度人材外国人」であっても、外国人雇用状況の届出を行う必要があります。

外国人雇用状況の届出については、以下の記事で詳しく解説をしていますので参考にしてください。↓

外国人の雇用状況の届出って何?わかりやすく解説をします!

また、法務省からも高度人材外国人を雇用した場合の雇用状況届出におけるポイントを解説したパンフレットも発表されていますので、以下に掲載しておきます。↓

<参照:法務省 高度人材を雇用される事業主の方へから>

まとめ

高度人材ポイント制を利用した高度専門職ビザのまとめ

今回は、高度人材ポイント制における「高度専門職」ビザについて考えてきました。

高度人材ポイント制を利用することで、多くの優遇措置を受けることができますので、「高度専門職」ビザに該当する可能性がある場合は、ぜひ一度計算をしてみてください。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

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