【特定技能】介護技能評価試験・介護日本語評価試験を解説!

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「特定技能」の在留資格が新設され、介護を含む「特定産業分野」において外国人を雇用する場合は、技能実習を除き、「特定技能評価試験」合格することが一つの条件とされています。

そこで、今回は介護分野における「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」を考えていきたいと思います。

皆様の参考になれば幸いです。

介護分野における特定技能の在留資格の詳細は、以下の記事で記載しています。↓
介護分野の「特定技能」ビザについて徹底解説!

介護技能評価試験の試験概要について

介護技能評価試験の試験概要について

上述した通り、介護分野の特定技能ビザを取得するためには、「介護技能評価試験」に合格することが求められます。

以下に、「介護技能評価試験」の概要について記載していきます。

試験言語

試験が実施される実施国の現地語で行われます。

実施主体

試験作成は厚生労働省、試験実施及び運営等は厚生労働省が補助する 2019 年度介護技能評価試験等実施事業者が行います。

実施方法

コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式で実施されます。

※この方式は、テストセンターでコンピュータを使用して出題、解答するもので、受験者は、ブー スで、コンピュータの画面に表示される問題をもとに、画面上で解答することになります。

事業年度における実施回数及び実施時期

2019 年度は5~6回程度、実施時期は概ね4月、6月、以降に3~4回程度実施されることになります。

実施場所

外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」の中で、国際交流基金日本語基礎テストを実施することとされた 9 か国(ベトナム、フィリピン、カンボジア、中 国、インドネシア、タイ、ミャンマー、ネパール、モンゴル)のうち、国際交流基金日本語基礎テストの実施環境等が整った国から順次実施されます。

以下、「外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策」における新たな在留管理体制の構築箇所の概要も掲載しておきます。↓

外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策

<参照:法務省 外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(概要)より>

ちなみに、第一回介護技能評価試験及び介護日本語評価試験の受験状況は「厚生労働省」から発表されている資料を参考にすると、以下のようになっています。↓

第一回介護技能評価試験及び介護日本語評価試験の受験状況

受験資格者

17 歳以上の者が対象になります。

受験手数料

1,000円程度と発表されています。

試験時間と問題数

試験は60 分で行われ、問題数 45 問出題されます。

45問のうち(学科試験:40 問)、(実技試験:5問)が出題されます。

試験実施時の注意事項

試験日、試験会場、受験予約期間、受験料とその支払方法等、受験申込みに必要な事項のほか、受験日当日の本人確認書類等は、専用ウェブサイトに掲載されます。

専用ウェブサイトについては、厚生労働省のホームページで周知されることになります。

厚生労働省から発表されている専門ウェブサイトのURLは以下の通りです。↓

厚生労働省 専門ウェブサイト

また、受験申込みは、上記専用ウェブサイトからの受験予約により行う必要があります。

合否の通知方法

試験後2週間以内を目途に、結果通知書(氏名、生年月日、性別、国籍、 顔写真、受験日、受験地、結果通知の発行者、試験名等の基本情報を含む。)を E メールで送付されます。

試験水準について

試験水準について

介護技能評価試験の試験水準は、「介護職種・介護作業」の第2号技能実習修了相当の水準である介護技能実習評価試験と同等の水準とされています。

つまり、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を自ら一定程度実践できるレベルであると考えることができます。

試験科目について

試験科目について

介護技能評価試験の試験科目は、学科試験40問題と実技試験5問の構成で出題がされます。

学科試験

・介護の基本(10問)
・こころとからだのしくみ(6問)
・コミュニケーション技術(4問)
・生活支援技術(20問)

実技試験

判断等試験等の形式による実技試験課題を出題(5問)

写真等を提示して、正しい介護の手順等についての判別、判断等を行わせる試験であると発表されています。

上記学科試験・実技試験の構成となっています。

介護技能評価試験の出題基準

介護技能評価試験の出題基準

上述した介護技能評価試験の各科目における出題基準を以下に書いていきます。

介護の基本

「介護の基本」からは、「介護における人 間の尊厳と自立」「介護職の役割職業倫理」「介護サービス 」「介護における安全の確保とリスクマ ネジメント」の分野から出題されます。

こころとからだのしくみ

「こころとからだのしくみ」からは、「からだのしくみの理解」「介護を必要とする人の理解」から出題がされます。

コミュニケーション技術

「コミュニケーション技術 」からは、「コミュニケーションの基本」「利用者とのコミュニケーション」「チームのコミュ ニケーション」から出題されます。

生活支援技術

「生活支援技術」からは、「移動の介護」「食事の介護」「排せつの介護」「みじたくの介護」「入浴・清潔保持 の介護」「家事の介護」から出題されます。

上記、出題基準についての詳細は、厚生労働省のホームページでも発表されていますので、以下のリンクも参照してください。↓
厚生労働省 介護分野における新たな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」)について 出題基準

また、厚生労働省から介護技能評価試験におけるサンプル問題も発表されていますので、以下に掲載しておきます。↓
介護技能評価試験 サンプル問題

合否の基準について

合否の基準について

厚生労働省及び補助事業者は、介護業務について専門的な技能、技術又は学識経験を有すると認められる者の意見に基づき問題の難易度等の補正を行い、合否の基準を決定するとされています。

試験結果の公表方法について

試験結果の公表方法について

試験結果については、厚生労働省ホームページにおいて公表されることになっています。

その他試験に関する注意事項について

その他試験に関する注意事項について

介護技能評価試験に関連する知っておきたい注意事項について以下に記載していきます。

結果通知書の有効期限

結果通知書の有効期限は、受験日から 10 年後となっています。

結果通知書の再発行

「結果通知書」の再発行については、以下の2点に注意が必要です。

1、結果通知書の再交付は、合格者本人からの申請により1回に限り行うことができるます。

ただし、受験日から 10 年に満たない時点で申請のあった場合に限られています。

2、結果通知書の再交付の申請は、厚生労働省が定める結果通知書再交付申請書を厚生労働省に提出して行うものとされています。

介護日本語評価試験の概要について

介護日本語評価試験の概要について

「特定技能」の在留資格を取得するためには、「国際交流基金日本語基礎テスト」又は「日本語能力試験N4」以上及び「介護日本語評価試験」に合格することが求められます。

以下に、「介護日本語評価試験」の概要について記載していきます。

また、概ね上述した「介護技能評価試験」と重なる箇所がありますので、異なる部分だけ記載していきます。

日本語能力試験N4については、以下の記事でも解説をしています。↓
・・特定技能ビザに必要な「日本語能力試験N4」とは?

試験言語

「介護日本語評価試験」に使用する言語は、日本語とし、指示文を試験実施国の現地語で行うとされています。

試験時間と問題数

試験は30 分で行われ、問題数 15 問出題されます。

試験水準について

試験水準について

「介護日本語評価試験」は、介護現場で介護業務に従事する上で支障のない程度の水準とされています。

試験科目について

試験科目について

「介護日本語評価試験」の試験科目は、問題数 15 問の構成で出題がされます。

試験科目

・介護のことば(5問)
・介護の会話・声かけ(5問)
・介護の文書(5問)

の構成で出題が行われます。

厚生労働省から、「介護日本語評価試験」についてのサンプル問題が発表されていますので、以下に掲載しておきます。
介護日本語評価試験 サンプル問題

また、介護技能評価試験と日本語試験の大枠を以下に掲載しておきます。↓

介護分野における技能試験・日本語試験の概要

<参照:厚生労働省のホームページより>

まとめ

「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」についてのまとめ

今回は、「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」について考えてきました。

介護技能評価試験も含む「特定技能評価試験」は、試験実施の状況等によって、適宜運用などが見直されることも考えられますので、「特定技能」の在留資格取得を検討している場合は、しっかりと情報を確認しておくことが求められます。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

「特定技能」ビザに関する「まとめ記事」を以下に載せていますので、参考にしてください。↓
特定技能の在留資格について解説した記事一覧(まとめ)

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